第11章 誤 解
『帝統くん、起きて…!』
帝統「んっ…ふにゃー…あと少し…」
揺さぶって声をかけてみてもなかなか起きない帝統くん。
早く起きて帰ってもらわないと左馬刻さんが来てしまう…
今度は揺さぶらずに方の辺りをぽんぽんと叩いて起こしてみる。
『帝統くん起きて…!もう朝だから!』
帝統「ん〜…うるせぇ…」
『へ?うわっ…!』
寝ぼけているのか帝統くんは私の手をいきなり引っ張った。
いきなりのことに私はバランスを崩して帝統くんの懐へとすっぽりと嵌った。
抱き枕だと思われてるのか、私の身体を足で挟んでそのままぎゅっと抱きしめてくる。
『っ、ちょ、帝統くん…!私抱き枕じゃないってば…!』
帝統くんを押し退けようとするものの、力が強すぎてビクともしない。
待って本当に…!この状況は非常にヤバいよ??
左馬刻さん来たら変な誤解されるよ?ねぇ帝統くん?
全く起きる気配がない帝統くん。
すると帝統くんは私の腰の辺りに手を移動させれば、そのままお尻にかけて撫でてくる。
『!…帝統くん!?ちょ、ちょっと待って本当に、セクハラ…!!!』
帝統「んー…やわらけぇ…」
完全にセクハラ…!!!
もう、本当に力強いし全然抜け出せないしどうしよう…病院に行く準備もしなくちゃなのに……!
こうなったら…ほっぺ引っ張り大作戦〜!
抓って引っ張れば起きるでしょ!痛いし!
私は帝統くんのほっぺをぎゅっとつまめば横に引っ張った。