第1章 恋愛に至る道(出会いから恋に辿り着くまで)
「さて、最後は掃除道具やね。明日はどうしはるん?」
「五時起床を言い渡されましたから、四時半頃に起床して朝餉の準備をするつもりです」
「なるほどなぁ……そしたら、その時間頃に俺がまたあんたの部屋に行くわ」
「それは」
「大丈夫やで? あんさん、言われたんやないか? 説明をするために一人くらい刀剣を付ける、てな」
「なんでそれ……」
「あの主はんの言いそうなことやから。そう言うといて、実際には一人も傍に置きはせんやろう」
明石の言葉に、やっぱり……と内心で思いながらもそれでいいのかと視線を交わす。
知らず柔らかな色を湛えた明石の瞳が笑んで、安心させるようにまた手が黎明の頭を掠めた。そしてそのまま黎明を掃除道具のある場所と井戸のある場所まで案内した後、先ほど与えられた部屋まで送り届けて明石はその場を去って行った。