第3章 入部
支度をすませ、帰ろうと門へ向かっていたら3年生の先輩たちが待っていた。
潔子先輩と目が合うと「こっちこっち」と満面の笑みで手招きされた。
「あの…どうしたんですか…?何か…?」
3年生の先輩方がわざわざ待ってくださっているということは何か言いたいことがあるということ。
一気に血の気が引く。
私何かした…?確かに今日は入部できたことに浮かれててミスとかしてた…
「あ…あの、す、すみません…私今日たくさんご迷惑をおかけして……」
「??え、どーした??」
「迷惑?何のこと?」
私の言葉に菅原先輩と東峰先輩はハテナマーク
その反応に私もハテナマークになる
「違うよ、ちゃん。3年生全員でちゃんに入部祝をしようとおもって」
「って言っても、坂ノ下商店でちょっとしたもの奢るくらいだけど(笑)」
澤村先輩が苦笑いで話した。
「入部…祝…?」
こんな歓迎今までされたことない。
すごく、すごく嬉しくて……涙が出てきた
「え!?えぇ!?」
急に泣き出したからか、東峰先輩が慌て始める。
「う、嬉しいんですっ…ズッ…歓迎なんてされたことないから…ッグス」
「じゃあ、今日は盛大にお祝いしてやるか!!!」
澤村先輩に頭をグリグリ撫でられた。
大きいゴツゴツした手。
撫でられることなんてそんなにないから少しドキリとした。
そのあと、坂ノ下商店に行き肉まんとあんまんを奢ってもらった。
潔子先輩は私のために来てくれたらしい。
食べ終わると潔子先輩は澤村先輩と、私は菅原先輩と東峰先輩と帰った。