第40章 平和な海遊び(息抜き劇場)
(幸村…謙信……)
瑠璃は、夕日みたいに真っ赤な顔でそっぽを向いて不貞腐れている少年と、美弥と話している冷涼にして妖艶な白い男性を見た。
(ゆき…真田幸村?…それと、まさかとは思うけど…上杉謙信?)
何処にでもいそうな活発な高校生みたいな男の子。
雪よりも白くなんでも斬り刻んでしまいそうな冷たい雰囲気の美人の男性。
瑠璃が首を傾げつつ2人を静かに見ていると
「…なんだよ、ジロジロ見んなよ」
「女、何か用があるのか」
2人同時に威嚇されたので、
「瑠璃と申します。
上杉謙信様、真田幸村様。
お初にお目にかかります…」
と、美麗に笑って挨拶だけをした。