第66章 未来姫和歌集
新春 花
*<黄梅花 散り終わりても 君想ひ
雪解けを待つ 我 福寿草>
鳥
*<澄み渡る 青空に白 羽広げ
はばたいて過ぐ 冬 渡り鳥>
風雅
*<波の音 寄せては返る 声(越え)にして
久遠の時まで ただ呼び続く>
新春 花…黄梅の花も散ってしまったのに、貴方を想う私の心は雪の下で雪解けを待つ福寿草のよう(まだ雪も溶けず冬の様だ)
鳥…渡り鳥が過ぎて行けば春が来る。春を待ち遠しく想う歌。
風雅…波の音は過去未来不変として寄せて返す。
久遠の時を越えて、波の声のように私は貴方を呼び続ける。
*<幾く(行く・逝く)日も 肩を並べて
みち(道・未知)先を
同じ歩みの ふたつ影ぼうし>
何日も、過ぎて行く日も、最後に逝く日までも肩を並べて、同じ歩みで、同じ道を、未知の先まで歩いて行こう。
掛け詞を多く用いました。
物語の中の歌を解説。
初め、解釈は書かないでおこうと、思ったのですが、
私がこんな想いを込めてた、ってのを…
でも、読み手の皆様には想像や解釈を自由にしていただいて、より好みに読んでいただければ幸いです。
旧家藤原家の設定でしたので、歌を組み込みました。
もっと沢山、入れられたら良かった、とも思いますが、
私の頭が足りなくて(笑)
でも、書いてて、楽しかったです。
ありがとうございました。
本当にお、し、まい。