第40章 平和な海遊び(息抜き劇場)
テキパキ、活き活きと働く美弥を、
瑠璃は天幕の中に座ってただ見ていた。
「瑠璃様は美弥様のように、はしゃいだりなさいませんが、気分が悪いですか?」
三成が心配そうに声をかけてきた。
「いえ、私…海水浴は初めてなので、
美弥さんのように知識がありません…
どうしたらいいか、分からなくて…」
瑠璃が恥じ入るように小さな声で答える。
「そうですか。誰にでも初めてはあるものですから」
「なるほど、それでこの時期にも拘らず、
『恒例の海水浴に行こう』と美弥が言い出したのだな」
信長が事の真相に辿り着いた。