第39章 安土凱旋帰還と平穏の日
瑠璃が政宗の姿を見たのは4日目の朝の事。
本当に疲れた様子で眠っている。
(宴、よっぽど疲れたんですね)
戦から帰ってきたばかりで、気も休まらないうちから宴が始まり、呑めもしない人間が宴の席に着き、酔った人を相手にするのはどれほど疲れることか…。
瑠璃は想像しただけてウンザリ身震いした。
なんとか帰り着き、瑠璃の横に潜り込み、
力尽きるように眠りに落ちた政宗。
睫毛の影が落ちて、疲労の色を濃くして見せていた。
「お疲れさまでした」
と小さな声で言うと、瑠璃はそっと頬に唇を寄せた。
熟睡している政宗はなんの反応もなく、
スースーと寝息を立てている。