第39章 安土凱旋帰還と平穏の日
3人が信長の処へ帰ってきた時の事。
まだ、血の雫が垂れる長政の頭部を雄勝に携えて、信長の元に戻って来た政宗。
その後ろに光秀が続き、隠れるように小さくなり、俯いて付いて来ている者の姿に、そこに居合わせた、秀吉と家康が目を見張り、驚愕の表情をした。
「玉瑛⁉︎」「瑠璃‼︎」
「「何でー…」」
(何でここに居て、しかも、本丸から、政
宗さん達と一緒に戻って来るんだよ…)
家康は安土城にいるはずの瑠璃が、
何故、ここに居るのか知らない。
が、そこはどうでもいい。
表情に力は無いものの、光秀の着物をギュッと握っている瑠璃を見て、家康はピンッと来る。
「まっっ……」
言いかけた家康だが、光秀と目が合って、口を噤む。
(まさか、本丸に瑠璃も居て、そして、最期を見た……)