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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第38章 戦勝し戴天に近づく




「お許しを」
「お…お前…裏切ったのか、景鏡‼︎」
目の前で感情のこもらない声で頭を下げた景鏡を、ワナワナと肩を震わせながら血管が切れるんじゃないかと思う程、赤くなって怒鳴る義景。

一乗谷市街が焼き払われる前、手勢のみで逃げ出していた義景だったが、味方と思っていた従兄弟の景鏡の兵 2百に囲まれ、山中で窮地に立たされていた。
もはや逃げ場はない。
「あれほど、浅井救援を反対したにも拘らず、
貴方は独断で押し切り、多くの家臣と兵を失くす羽目になった。
…私は貴方と共に死にたくはないっ!」
「景鏡、貴様はワシを殺し、自ら生き残る事に恥はないのかっ」
憎しみの形相で睨めつけるも、
「残念ながら……。
貴方の為にみすみす捨てる命はなく、
守らねば成らぬ命が多数ある故……。」

景鏡の兵に囲まれながら、最後まで抵抗した果て、義景は自ら命を絶った。


「確かに、義景の首、受け取った。大儀である」
信長が頷く。
「あーあー、朝倉の首は俺が頂こうと思ってたのに、残念だぜ」
従兄弟の景鏡が、敵大将の首を持ってきた事に、さして残念そうでもなく、残念だ と言って政宗が笑う。
景鏡を織田へと寝返らせた三成のおかげで、義景は自刃。
残った嫡男、側室、家臣などは行く道すがら、全員処刑された。



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