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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第38章 戦勝し戴天に近づく



だから、どんなにどう見ようとしても 瑠璃だった。
けれど、時折 短く発せられる言葉は、
美弥と同じ時代の平和な世の女性とは思えない程、鮮烈で恐鋭とすることがあった。
この時代に男性として生きていれば…と口惜しく思う。

(女性であるとはもったいない事です…)

三成は信長と同じ言葉を心で呟いた。


「2通……託す方がいないのですか?」
瑠璃の言葉に困り顏をする三成。
「この暴風雨で伝達系統が滞っているのです…。
もう、ひと息で決着が着こうと言うのに……」
三成の憂いに瑠璃は首を傾げる。
「この城を三成様が空け、前線に合流しても問題ないのではありませんか?」
もう勝利が見えているなら、三成が此処で指令する必要はない。
「それは問題ありません。
しかし、もう1通が問題なのです。
後追いの光秀様、秀吉様に届けなければなりません。が、そちらに向わせる人が…」
文を見つめながら、また、ため息を吐く三成。
その三成の前から文を取り上げ、
「それは、問題ありません」
三成の台詞を反復すると、瑠璃はニッコリ笑った。



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