第38章 戦勝し戴天に近づく
「三成くん、問題でもあるの?」
美弥が心配そうに眉を下げたので、
三成は、柔らかに笑って美弥を見る。
「いいえ、この戦ももう決着が着きそうなので、
心配いりません。
信長様の勝利の凱旋は目の前ですよ、美弥様」
柔和に微笑んで美弥の心配を拭い去る。
「美弥さん、甘味を」
瑠璃も三成に合わせるかのように、
笑顔て本来の目的を促す。
「あっ、そうだった。三成くんにひと息ついてもらおうと思って〜……」
瑠璃に促された美弥が、三成に と 持ってきた甘味を差し出した。
水羊羹だ。
「美味しそうですね。
ありがとうございます!美弥様」
こうして、3人で暫しの休息を分け合った。