第35章 休息労癒(R18)
「明日……やっぱり、今日は駄目かー」
残念がる政宗に、声を出して瑠璃が笑う。
童子が2人、キャッキャッと話をして笑ってるかのようだ。
(独りにはしたくないな……)
いつも全力で楽しく生きている政宗の
闇の深い部分をこれ以上、深くしたくないと、
瑠璃は思った。
知らないフリで。
やっぱり、心の奥の部分まで読まれていたのではないか と思ったけれど、何も知らないフリをしてくれている瑠璃に、「読まれても いいっか……」とも思った。
「あはははは〜っ、政宗、愛してますよ」
「本当、小憎たらしくて可愛いな」
声を出して笑いながら抱きついてきた瑠璃を、
抱き締め返しながら、政宗も笑う。
お互い そこに開きつつある心を感じながら。
お互い 痛みに寄り添えている事を感じながら。
(もっと素直に自分を晒け出せ。
もっと もっと、俺の側に寄って来い)
(全てで、癒してあげるよ)
全てを厭わない存在。
(笑え、泣け、怒れ、全て受け止める)
「「愛してる…」」
温かく甘くて、嬉しくて、心が満ち足りた。