第35章 休息労癒(R18)
「なぁ、もうちょっと こうしてて良いだろ?
お前が可愛くて離したくない」
瑠璃を抱きしめたまま、クシャクシャになっている瑠璃の着物を手繰り寄せ、2人一緒に包まる。
((幸せだな))
体温を感じて満たされる。
「酷くして悪かった」
「大丈夫。帰ってきたばかりで、気が立ってるって解ってるから」
済まなそうに謝って、額に口付けた政宗に、
瑠璃は静かに、理解する と言って胸に頬を寄せた。
「…なんだっけな…心がなくなる獣。
心を取り戻しても、また心を失くす獣の話…」
瑠璃の頭を撫で、髪をクルクルと指で弄びながら何の気なしに話す政宗。
「明(みん)の、唐の時代のー……」