第34章 戦雲立ち 戦火拡大
どれだけ力を持ち、強くなっても、力のある者に対しては敵は増える。
力があればある程、敵は多くなる。
減りはしない。
天下統一をしても、敵はいなくならない。
(史実を見ればわかる。
反乱、謀反、裏切り……
一番 近しい者に寝首を掻かれるのが常だ)
牽制し、強くい続けなければ、すぐに背後を取られるのだ。
信長様のその志し を、いったい、どの位の人が知り、理解しているのか。
(志し を理解されなければ、誤解され、疎まれ、
妬まれ、憎まれる…)
そこまで思慮して、瑠璃は、空を見上げて息を吐き出した。