第34章 戦雲立ち 戦火拡大
城内へ戻りながら美弥が尋ねる。
「瑠璃さんは…心配とか不安はないの?」
「有りますよ…。
でも、私が不安になったから、心配したからと言って、何が変わりますか。
余計 不安にさせるだけです。
思いは伝染するんですよ」
「伝染……」
呟く美弥に、美しく笑って見せる。
「そう、伝染。
だから、大丈夫 って信じて強くいること。
私達はココで、心の中で戦うんです」
「信じて、強く……。そっか、分かったよ!」
美弥が瑠璃を見て明るく笑った。
雲のない晴れた空のような表情をして。