第34章 戦雲立ち 戦火拡大
「ふーーーん。
詳しい事は、後で直接聞くとして、だ。
軍議も進み始めたし、俺は広間から脱出出来たし、めでたし、めでたしだな〜〜」
帰宅後、
本当に政宗に、直接、身体に聞かれたのは言うまでもなかった。
「政宗は、戦なんてどこ吹く風 みたいですね」
まだ気怠そうな声で、政宗の腕の中でグズグズしている瑠璃が話す。
「目の前に見えない戦なんて、闘いようがないだろ。
俺は練り上げられた作戦を実行し、闘う側だからな」
勇活豪爽に笑う政宗には、これから起こるであろう身の危険への警戒や恐れは微塵も感じられなかった。
「まっ、だけど、まさか、その練り上げられる前の策にお前が噛んでるとは思わなかったけどな」
蒼い瞳が、咎めるように瑠璃を射抜いて、
捕らえられる。