第34章 戦雲立ち 戦火拡大
「私は、光秀様にお酒を注いだだけですよ」
「2人っきりで此処に居たっての、認めるんだな」
「………」
バツが悪そうに、顔を背けた瑠璃。
「まだ、お仕置き、足りないみたいだな」
「えっ?…ンッ…」
不意に口付けられ、余裕の表情で
欲情を宿した蒼い瞳で覗き込まれた瑠璃の
「…やだ……恥ずかしい……」
額を政宗の胸にくっつけて、隠れたそうな小さな声。
(今さっきまで、艶然と女の姿をしておいて…
また、そんな態度すんの、ナシだろ〜…)
快濁と恍惚に喘いでいたのは何処へやら。
いつまでも初めてみたいな反応に、わかっていても煽られる。
男はだいたい馬鹿で単純なのだ、と苦笑が漏れた。