第34章 戦雲立ち 戦火拡大
毎日、戦況を確認する。
畿内(近畿)が荒れていた。
「河内の高屋城が落ちました!」
「摂津三守護の2人が取り込まれ、残りの守護である高槻城の和田氏が敗死しました!」
「本願寺と繋がり、武田とも手を組もうとしています」
次々と入ってくる情報を聞き分けながら、
信長は、ここ連日、大量の文を方々へ書き送っていた。
「御館様、少し休まれてはいかがですか」
心配した秀吉が進言する。
「……軍事権は此方にあるというのに、
将軍と言うだけで、勝手をしおって…。
畿内を再び混乱させた代償はきちんと払ってもらうぞ」
緋く燃える瞳が夕暮れの太陽を見た。