第33章 春花酒宴
待ち伏せていたようだった。
「………」
(競技会の日に瑠璃を待ち伏せてていたのコイツらか?)
黙って男達を見る。
「伊達様は、我々を試す為に、瑠璃様を小姓として連れていらっしゃったのですか?」
憎々し気な目で睨まれる。
「…そう思うか?」
「実際、そうだったではありませんか!」
「そうです!」
口々に政宗を批難する。
「ふーん。だったらどうだってんだよ。
試され負けた事が、そんなに悔しいのか?
けど、今更 何を言ったところで、どうにもならないだろ」
済んだ事だと歯牙にもかけない。
「まっ、俺は、ただ、ずっとコイツと一緒に居たいから連れて歩いていただけで、他意はない」