• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第33章 春花酒宴




「素直で純粋で、眩しい…」
惜惚※(せきこつ)とした眼差しで、美弥と三成を見ている瑠璃に家康は言葉を失った。

(俺の心を代弁したのかと思ったけど…
…君も……)

瑠璃の淡麗な横顔が自分の横顔に見える。


平静と冷涼とし、全てを心の底に押し込めて、
強くなろうと生きて来た。

でも、寂しくて、虚しくて。
輝くものに、憧れ、心奪われる。

(…君が、俺の態度を恐れなかったのは……)

「同じだからか?」

「え?」
溢れ出ていた家康の心の声に、瑠璃は家康の方を見た。
「何でもない」
「?」
家康の翠色の瞳が気のせいか、柔らかく笑ったように見えた。



こうして宴労と言う名の 花宴が幕を開けたのであった。




※惜惚…哀れみ、いたみながらも心を奪われ、ぼんやりする。
/ 1530ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp