第33章 春花酒宴
「俺はお前の余興が気に入ってる」
腕の中の瑠璃の頭を撫でながら、
見下ろす光秀。
「困らせたいだけじゃないんですか」
見上げる瑠璃。
「あーーっ!光秀さんッッ‼︎」
光秀を見た美弥が突然、大声を出す。
「なんだ、美弥。騒々しい」
「瑠璃さんにそんなことしてたら、
政宗に怒られますよ!
政宗、瑠璃さんのことすっごく大切にしてるんだからっ」
美弥は光秀を じとーーっとみて忠告する。
「有難い忠告だが、そんな事はお前に言われなくとも、随分前から知ってるぞ」
と言っても、腕を解く様子はない。
「しかし、どうかな?
怒られるのは俺じゃなくて、瑠璃だろうな」
好色に妖しく笑う光秀。