第33章 春花酒宴
全ての種明かしが済み、美弥が瑠璃を同時代
から来たと認めたため、皆が瑠璃が500年後から来た者と認めた。
その一同は、城内の南側にある大きな桜の木の下に集まっていた。
「満開で本当にキレイ‼︎」
「ちょうど見頃でしたねぇ」
美弥と三成が、のほほーん と桜を見上げながら話している。
一同より少し後ろに独り立っている瑠璃をみた家康が、
「政宗さんはどこに行ったんですか?」
誰に問うでもなく問う。
「料理を作ってくる。とか言ってたぞ」
秀吉が答える。
「肴などなくとも、酒と花があればよかろうに」
花 といって光秀が瑠璃の手を引いた。
「そのうち、余興を と言われるんでしょうね」
光秀の腕の中に囲われながら、クスクスと
笑いつつ、瑠璃がチクリと刺す。