第32章 女神敬仰
「今 手持ちは、コレくらいしか…」
袖の中から、スティック状の口紅と、
リップグロスとボールペンを取り出す。
それから、美弥に見せようとわざわざ 持って来た、無線イヤフォン。
一同が不思議そうに見る中、美弥はキラキラと瞳をか輝かせて、瑠璃と品物を交互に見ては、興奮気味にまた話かける。
「わぁ!瑠璃さん本当に現代から来たんだねっ。しかも、同じ時期に住んでた人だ」
さっきの消沈はなんだったのか、驚喜する美弥。
「でも…」
一変して悲しそうな表情になった美弥。
「でも何だ、問題でもあるのか?」
心配そうに問う秀吉。
「瑠璃さんが……」
「瑠璃が?」
一同 身を乗り出して美弥を見る。
「……私より、歳下だなんて!」
心配損。
秀吉はじめ、一同、ガックリ肩を落とす。