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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第32章 女神敬仰




直接見てはいないが、鷹狩で男達を詰問した時。
『命をなんだと思ってる』 と怒り、男の足に
刀を突き立てた玉瑛。
男ならあり得るが、女にしては思いがけず残忍な。

どう処分するか と聞かれた時の冷酷で残虐な方法には驚いた。
平等な命とその大切さを、口にしながらも、
『戦で馬に括り付けて、矢面に投げ出して欲しい』と言った。

(いつも凪いだ海のような玉瑛の中に、
夜の嵐の海のような激情を知った)

死の恐怖を味わいながら、少しでも君主の役に立ってから死に行け と。
しかも、戦場に放り込むのは、我々が直接殺したと言われない為だろう。
ただの小姓がそこまで思慮し、考え付く策か…と俺が肝冷したほどだ。

(冷酷非情)

しかも、咎めようとしたら、牙を剥いて
噛みつきそうな眼をして睨んで来た。
信長様の片腕の俺に向って、畏縮するでも
怖がるでも、敬慎するでもなく「邪魔をするな」
と言わんばかりに、威嚇してきたんだ。

だから俺は不信がった。


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