第30章 花顔涙咲
言葉で慰めや謝罪をせず花を差し出した事を
「カッコイイ」と言った美弥
初めて言われた。
瑠璃がそうしたのは、自分の気持ちを表す為と、美弥の気持ちを和ませようとした為。
深くは考えていなかった。
どうしていいか分からなかった。
その他の手段が思いつかなかった。
それだけだった。
何故なら、瑠璃は人への対応に乏しかったからだ。
女性への対応も、同年代の人への対応も。
一線を引き、距離を置いて付き合う事に慣れてしまい、深く関わってこなかった。
だから、解らない。
人への関わりが少なかった事、
優しい言葉を、人を安じる言葉を、
心からの言葉も、かけてた事が ほとんど無い事に、
今更ながら気付く。
(私は、上辺だけの優しい言葉しか知らない…)