第30章 花顔涙咲
「秀吉様は、私を裸にして調べないと信用なさらないの?」
瑠璃が追い詰める。
「え⁉︎なんで…いや、そんな事はっ…」
「そんな事するなら、俺はお前を切る」
後ろから政宗の声が脅迫する。
「政宗ッ⁉︎」
秀吉がギョッとして振り向いてみれば、
政宗がギラリと鋭く睨みつけている。
「うふふふふ」
口元を着物で隠して、堪え切れなかった瑠璃が笑った。
「茶番は仕舞だ。
だが、秀吉、この女が何かしら企んでいる、
狐か狸ならば、もっと足繁く城に通い、
我々に近づいて来たであろう。
しかし、拝賀の日以来、1度しか姿をみせなんだ」
フンッ とつまらなそうに言う信長。
「それは……」
「怪しいことをしたら、私はとっくに政宗に斬られてます」
瑠璃は政宗を見て笑う。