第28章 鷹狩の蛇
何も答えない男達を見て、怒りに上げていた肩を下ろし、力を抜く瑠璃。
「そう…。答えないんだ?」
突如、ふふふ と笑い出す。
その笑みは、背筋が凍りそうな不穏な笑み。
気色の悪い笑みを浮かべたまま、
並べ座らされた男達の横に立っている、光秀の所へ無言で歩いて行くと、その腰から脇差をスラッと抜いて戻って来た。
「答えなさいっ。矢を放ったのは…お前か?」
切っ先で顎を上げさせ、恫喝しながら一人ひとりに問う。
「……尋問、光秀様に代わってもらおうか?
もっといたぶられれば、言うの?
ぼろ雑巾みたいになる前に、私の問いに答えた方がいいんじゃないの?」
ふふふ とまた笑う。
冷え冷えとした気迫と脅迫に怯えきって、
声を出せない男達。