第28章 鷹狩の蛇
「フンッ、まぁいい。何故ついて来たかは
アイツが知っているだろうからな」
ニヤリと笑うと前方を見る。
信長が見る方向からは、馬から降りた政宗と瑠璃が歩いて来る。
「……秀吉」
「はっ」
「お前は家康に代わり、美弥に付け。
もし目を覚ましても、出てくるな」
「はい」
秀吉が天幕へ入り、代わりに家康が出て来る。
家康は、出て来るなり、静かに怒りを露わにする。
「お前達は…」
静かでも重い怒気。
「待て家康、アイツがどうするか見ていろ」
信長にそう言われ、家康が前を見れば、足早に歩いて来る瑠璃。
(瑠璃……)