第28章 鷹狩の蛇
「秀吉、コイツらは、傘下の者ではないのか」
「はっ、城に上がっているからには……」
恭しく答える秀吉。
「だとしたら、秀吉よ、コイツらの躾がなっていないようだな。
君主に対し、返事もせぬとは」
フンと笑う。
「申し訳御座いません!信長様」
大袈裟なほど大声で、深々と頭を下げる秀吉。
「今はよい。後で何とかしておけ」
男達が返事をしないのではなく、出来ない事はここに居る全員がわかっている。
「あ…あ………の…」
ようやく、何か言わなければと、ひとりの男が声を発する。
しかし、
「俺は、玉瑛の同行だけを許したはずだか、
貴様らは何故ここにおる」
ギラリと切るような信長の鋭い眼が向けられて、
それ以上、続けられない。
見つめられただけで息絶えるのではないか、
と言うほどの威圧感。