第28章 鷹狩の蛇
「キャァァァ〜〜ーーッッ……」
絶叫と共に美弥が振り落とされる。
1人だけ。
瑠璃は乗ったまま。
落ちた美弥がどうなったか振り返る事も、
心配する余裕もない。
星羅は駆け続けている。
「美弥様!」と後方から三成の声が小さく聞こえて、瑠璃は少し胸が楽になった。
(どうして、瑠璃様…。止まらなければ、心中ですよ…)
美弥と一緒に落馬しなかった瑠璃に愕然とする三成。
落馬で気を失っている美弥を抱いたまま、瑠璃を呼ぶ。
「瑠璃様ーっ!」
三成が自分を呼んでいるけれど、
答えることは疎か、振り向くことも出来ない。