第4章 光秀逗留
「この時代に回転式の銃ってあったんですね」
「回転式?」
瑠璃の言葉に、光秀が怪訝そうに問う。
「はい、これは6連射で、ココに六つ弾を込めて
撃てば、自動で次の弾が装着されて、続けて撃つことが出来るんです。
これが実用出来るものかどうかまではわかりませんけど。
細工が施してありますから、飾ってあったか、
南蛮の女性が護身用に家に置いておいたのかもしれませんね」
実際に動かして見ながら、瑠璃が簡単に説明する。
「連射できるんだな」
瑠璃の説明に納得しながらも、
「お前はなんでそんな事知ってる」
光秀は瑠璃に問う。が、
「そーれーは〜、ひ〜み〜つっ!」
取り付く島もない答えが返ってきて、
光秀はまたも肩を落とした。
舶来店で回転式銃(ピストル)を購入して店をでた。
舶来店を出ても散々、楽しんだ瑠璃は
「光秀様、そろそろ戻りましょう」
と何時もの調子で淑やかに光秀に笑いかけた。
「十分楽しんだのか?まだそれ程時間は
経ってない。
日暮まで居ても構わないんだぞ」
短い時間でなかなかに振り回された光秀だったが、
瑠璃から聞く話は変な言葉も含め、
興味を惹かれるものがたくさんあった。
「光秀様、コレ、ありがとうございます。」
瑠璃は光秀に買って貰った物を愛おしそうに胸に抱きしめ御礼を述べる。