第26章 弓馬競技会
催し後、戻った広間で美弥が楽しそうに話す。
「玉瑛くん、王子様みたいでカッコよかった!
城中の女の子が虜になるの分かった〜〜」
今日の事を思い出しているのだろう、
頬を染めて、キラキラとした瞳で遠くを見ている。
「玉瑛の虜…ねぇ…」
政宗が変な物を見るように言って、瑠璃を見る。
「美弥様は、玉瑛殿の様な方が好みですか」
「私じゃなくて、お城の女の子達だよ〜。
玉瑛くんが彼氏だったら、気後れしちゃうなぁ〜
遠くから眺めてたい感じ?
でも、ステキだったぁ〜」
(眺めてたい?眺めてるだけでいいのか?女ってわかんねぇな)
(かれし ってどう言う意味しょう)
政宗と三成が首を捻る。
「お城の皆にも見て貰いたかったなー。玉瑛くんの凛々しい姿」
残念そうに言う美弥に信長が
「女達なら城から見ておったぞ」
「え!そうなんですか⁉︎
良かったーって明日からまた仕事にならないくらい、
今日の話で盛り上がるんだろうなぁ」
想像して 一人苦笑する美弥。
「瑠璃さんも来れば良かったのに。ねぇ、政宗」
政宗に笑いかけて信長に愚痴る。
「信長様、どうして瑠璃さんを呼んでくれなかったんですかー。一緒に観たらもっと楽しかったのにぃ」
頻りに残念がる美弥。