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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第4章 光秀逗留





「瑠璃。今から出掛けるぞ」
「光秀様?」
部屋の中に向かって声を掛けると、背後から声をかけられた。

「どこに行っていた」
「昼餉の片付けです。」
「城下に連れて行ってやる。支度をしろ」
「わぁ!本当ですか?
久しぶりの外出。すぐ、支度しますね!
中でお待ちになって下さい」
と、襖を開ける。

「良いのか?襲うかもしれんぞ?」
光秀の揶揄いに、
「まぁー襲われてみたいわー(棒読)」
と冷たい笑みを浮かべる。

「気が削がれた……」
光秀敗北の瞬間だった。


無地の芥子菜色の小袖から、瑠璃色の扇模様の
着物に着替えた瑠璃は、左側に髪を束ね
結んで支度を整え終えた。

「どうですか?」
「どうかな?町の者の反応を見よう」
さっきの仕返しかいつも通りなのかの返事。

「もぉ!光秀様は意地悪ですね。
適当に褒めて下さいよ」
「俺はタダでは褒めん」
光秀のからかいも、意地悪も瑠璃は言葉遊び
くらいにしか、考えていないように返してくる。
それが、なかなか、光秀を楽しませるのだった。

「紅は必要ないのか?」
「必要でしょうか?」
「そんなの、知るか」
すげなく言っても、
「光秀様が褒めて下さるなら引こうかしら」
ふふふと、笑われる。

「ならもう、そのまま出かけるぞ」
光秀は部屋を出ようと襖を開けた。



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