第23章 政宗の小姓2
「だって、三成様の足りない部分を指摘してあげ、叱責し、励ましてあげて…。
嫌い嫌いも好きのうち、って」
瑠璃の言葉に感激したかの様に、
三成の紫の瞳がキラキラと輝く。
「家康様!私のことを心配して、厳しいお言葉で鼓励して下さったんですねっ。ありがとうございます」
三成は尊敬の眼差しで嬉しそうに家康を見つめる。
「〜〜っ、心配してないし、励ましてもないからっ」
鬱陶しそうに盛大に否定をしてから、
コホン と咳払いをする。
「と、とにかく…玉瑛にあんな事言う弱っちい奴等、ちょっと黙らせる必要がある」
強い眼をして言うと、瑠璃を見た。
(ん?)
「俺に預けてくれれば、絶対、あんな事言わせないのに」
拗ねたように呟くと、三成に目を向ける。
「政宗さんは、なんで、三成なんかに任せるんだよ」
不服そうで、忌々しそうに、三成を睨む。
(家康様は、ホント、口が悪くて つっけんどんだけど、優しい、な)
柔らかな眼差しで家康を見る瑠璃。