第23章 政宗の小姓2
数歩行った所で
「⁉︎」
横から腕を強く引っ張られ、誰かに抱きしめられた、と思った刹那、瑠璃の元居た場所に刀が振り降りてきた。
刃は空を切り、床を傷つける。
「……城内で刀を振り回すとは……。
城を傷つけた責任は当然、取るんだろうな」
冷たくヌルリとした声と共に、足で刀を払われ、前ののめりになった男の腹に蹴りが入る。
「ぐっげっっ」
蛙の様な呻き声を発して男が床に転がった。
「あ、あ、明智様っ」
もう1人の男が悲鳴じみた驚きの声を発する。
「話は全て聞かせてもらった」
金色の瞳が男達を見てから、瑠璃に向けられる。
「光秀様」
「三成の処に行くのだろう。コイツらはお前が相手にする必要などない。
俺が相手をしてやるから、お前は早く行け」
光秀はそれだけ言って、瑠璃を行かせると、
男達に金色の目を向ける。