第22章 政宗の小姓(R18)
「皆、名前教えるから仕事してくれる?」
「え⁉︎」
乙女達が一斉に美弥を見た。
「本当?」
「美弥様、小姓殿のお名前ご存じなの?」
「1日経ったのに、誰も名前知らないんですよっ」
気押される。
「う、うん、知ってるよ」
「なんて?」
「何て?」
「何てお名前?」
期待に満ちた目で見つめられる。
「政宗の小姓くんはね…」
意を決して口にする。
「玉瑛くんって言うの」
きゃぁぁー、いゃーーん
「お名前も素敵〜❤️」
「お顔も美しいけどお名前も美しいわ」
「玉瑛様ぁー❤️」
(アイドルだ、美少年アイドル〜)
当分はこんな感じで仕事にならないな…
と顔を顰めた美弥だった。
それから、遠巻きに見ていた乙女達は、少しずつ距離を縮めてゆく。