• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第21章 呼ばれた男



「じゃあ、どうすんだよ!」
「帰れ」
「ヤダねっ、この坂登って来るの大変だったんだぜ」
「入れられん!」
「なんでだょぉ〜」
ぎゃーすか と押し問答している処に女性の声がした。

「どうしたんですか?」
女性は赤緋色の花を抱えて、不思議そうにしている。
「これは、美弥様。御使いご苦労様です」
数刻前に使いに出て行った美弥が帰ってきたのだ。
「はーい。途中で、木瓜の花貰ってて遅くなっちゃいました」
門番と親しげに会話し笑い合う。

「ところで、どうしたんですか?こちらの方は?」
美弥は事情を聞くと、
「チョット待ってて。政宗、呼んできてあげるから」
「あっ、美弥様、そんな簡単に、駄目ですよ!」
「大丈夫ですよ〜〜。悪い人なら堂々と来ないじゃないですか〜〜」
屈託なく門番に笑いかけると、政宗の書だと言う文を受け取る。
能天気 美弥。

悪者でも正面から来る事もある。
光秀みたいな悪者は間違いなく、正面からやって来る。

「これ、政宗に見せれば解るよね⁉︎帰っちゃダメだし、帰しちゃダメですよっ」
笑顔で言い残すと、足早に城の方へ歩き出す美弥。


/ 1530ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp