第20章 禁止令発動
「あの人はあれで、自主規制してるんだよ。
アンタが倒れた原因は政宗さんにもあるからね」
素っ気なく説明して立ち上がる。
(自主規制?……)
「じゃ、まだ安静にして外には出ないで。
冷気は良くないから外は駄目」
念を押して帰って行った。
そして、かれこれ2週間は過ぎただろうか
「さすがにもう、外出したり動いても良いんじゃありませんか?」
体調を見に来てくれている家康に瑠璃が問う。
「無理しない?」「しません」
「ちゃんと食べる?」「食べます」
「辛いことあったら言える?」
「う…言います…」
「もう少し 肉つけて。抱き心地悪そうだよ」
「抱いてみます?」
「〜〜ー…抱かないしっ」
むすーーっと瑠璃を見てから
「それ位 元気なら良いんじゃない」
ふっっ と優しい瞳で笑った。
(うわぁ………ギャップ萌えする人だな…)
「体調悪いなら次からは早目に休むか、
政宗さんにちゃんと言いなよ。
…また倒れたりして、手間かけさせないで」
そう言った家康の目は、「心配するでしょ」と言っているようだった。