第19章 早朝の戯れ事(R18)
「政宗、まさむねー……」
いつも呼ばないような、必死な縋るような声で自分を呼ぶ瑠璃に、愛おしさが増す。
全てを委ねられている気にさえなる。
いつもは見せない姿だから余計に。
「ま、さ、むね……」
首に腕を巻き付けて耳元に呼ぶ。
ペロっと耳朶を舐めると、擽ったそうに首を竦めた政宗に、悪戯心が湧いた瑠璃。
チュッ と音を立てて耳元に口付けたり、舌を這わせたりする。
「ンッ」
堪らず顔を背ける政宗を追いかける。
首筋に舌を ツウゥーと滑らせ、綺麗な鎖骨を指先で するり と撫でて、そのまま政宗の着物の胸を開く。
(コレ……)
目に入った右肩の傷跡。
そっと触れ、口付け、舌を這わす。
「傷跡全部に口付けるつもりか?」
キリがない と言う様に笑う政宗の首に顔を埋めて、そっと願う。
「死なないで」
「危なくなったら、お前が助けてくれるんだろ」
(俺の女神)
政宗の手が瑠璃背中を撫で、抱きしめる。