第19章 早朝の戯れ事(R18)
答えを探すように じっーっ と政宗の瞳を覗き込む。
「ん?どうした?」
「政宗はどうしたら喜ぶの?」
真剣な瑠璃の眼差しに、フッッと笑う政宗。
「瑠璃が、自由な心で、したいと思う事をしてくれたら、よろこぶ」
自由に心のままで。
政宗が願うこと。
傷ついた心や、心無い言葉に縛られること無く自由にいれること。
「それからー……」
チュッ とわざと音を立てて口付け
「瑠璃から、こうしてくれたら」
政宗が瑠璃の頭を抱く。
(そんなこと……?)
「政宗って、単純ね」
チュッと瑠璃は政宗に口付ける。
「いつか聞いたなその台詞」
「あの時から政宗は、私のこと考えてくれてましたね」
政宗は瑠璃の黒髪をクルクルと指に巻き付けて遊んでいる。
「私は今もあの時も、自分のことで手一杯です。情けない……」
はぁ…と溜め息を吐く瑠璃。
それとは反対に政宗は笑顔だ。
「でも、俺の事は考えるだろ?」
自信満々
「自分で言うんだ」
クスッと瑠璃が笑う。
「そんな政宗の事、大好きです」
そしてまた口付ける。
(こんな事で喜ぶなんて…喜ぶなら…)
何度でも口付ける。