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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第16章 新年拝賀4(女神の涙琴)



バッッ っと腕を払いのけると、ぎゅぅーぅ と政宗の頬を挟む。
「政宗なんかキライッ!ひょっとこ のお面になっちゃえばいいんですっ」
「な"っ!ひょっちょこ って…」
むにゅぅ〜っと両頬を力一杯挟み潰す。
政宗が瑠璃の手を掴み引っぺがす。
「おっまえっ!本気で力 入れたろっ」
目を吊り上げる政宗に対し、今回は瑠璃も強気だ。
戯れている様に見えて、胸中かなり怒っていた。
「政宗が悪いんですよ、フンッ!」

(フンッ!ってー…)

身体ごとそっぽを向く瑠璃。
続く沈黙。

(何のために、あの視線に耐えたの?)

猜疑と好奇の中に潜んだ男性的な視線。
恥ずかしく無いわけがない。
悔しくないわけがない。それなのに……
そう思うと、目頭が熱くなった。

パタッ と涙が溢れた。
歯をくいしばる。
色んな思いが押し寄せてくる。
昔の事、最近の事、現代にいた時の事、
この時代に来てからの事。
今まで溜めてきた物が涙になって溢れた。


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