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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第15章 新年拝賀3 (謁見の刻)



懐剣の家紋を見て、武将達は信じただろうに、
信長は
「家紋をまだ持っているだろう。
それも曝せ」
と言う。
政宗、光秀以外の者には解らなかった。

(知ってるんだ…朝廷と親しかったってのは本当なのかも……)

瑠璃は黙って信長を見る。
自分を観察する様な信長と目が合う。

(これ程までに弱さを隠し切るとは、よく作られた強い女だ)
信長は感心していた。

瑠璃は心を落ち着かせるよう、目を閉じ、ひと呼吸置いてから口を開いた。

「では、踏台か脇息をお貸し頂けますか?」
「脇息な……。
ダメだ。コレは俺のだからな。
代わりの物を用意してやる」
と言って、広間に集う武将達をぐるりと見渡し、ニンマリと笑う。
何か悪戯を思いついた童の様な笑顔だ。
「ーーー……秀吉。前へ来い」
「はっっ」
呼ばれた秀吉が前へ出る。
「秀吉、女の側へ寄れ」
「はっ…はぁ?」
忠臣は威勢よく返事をしてから、
もう一度、素っ頓狂な返事をする。
「御館様、何を?」
「黙れ、秀吉。
女、そいつの手でも足でも頭でも
何処でも好きなように使うが良い」
「ど、ど、どう言う……」
秀吉は面白いほど動揺している。

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