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《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第12章 睦月の旅路(海路にて安土へ)



瑠璃はどんな簡素な装飾品を着けても美しいだろうが、華やかで煌びやかな品を着けても、それに負けることなく、その装飾品をもっと華やかで高価に見せてくれるだろう。

名産の琥珀の帯留めも、秀衡漆塗りの簪も後から来る。
新年には間に合わない。
いつも何も欲しがらない瑠璃が足を止め、
「見ても良いですか」と言ったのは控えめに欲しいと言ってるのではないか。と政宗は考える。

(欲しいか?と問えば、「いいえ」と言うに決まってる)

「よし、貰う。幾らだ」
即決。
「ちょっ!それ高価だって……」
瑠璃が驚いて止めようとするが、
「お前、俺が此れくらい買えないと思ってんのか」
「そう言う訳では〜…」
心外だという風にワザと言って、瑠璃を黙らせると、代金を支払った。
「これ挿したところ早く見たい。
綺麗だろうな」
と、片目をつむって見せる。
自分の事のように嬉しそうに笑う政宗に、
瑠璃は困った笑顔を見せ、
「政宗…ありがとうございますっ」
「礼ならお前のー「嬉しいっっ!」」
瑠璃は飛び上がって、政宗の首に腕を巻きつけると、チュッと頬に口付ける。
「おい、こら、全部言わせろっ」
「ありがとう、政宗からのプレゼントッ」
体全体で喜びを表し弾ける瑠璃の笑顔。

(瑠璃だ)

政宗も嬉しくなる。

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