第63章 (終章)笑桜舞う春
(美弥が参加すればよかっただろ)
政宗が理不尽に八つ当たりする。
(無茶言うな。
美弥は貝合わせどころか、
百人一首覚えられないだろ。無理だっ)
「秀吉さーん。私だって覚えられるよ〜」
秀吉に自信を持って「無理だ」と言い切られた美弥が口を尖らせ反論する。
が、
(何年かけて覚えるつもりだ、小娘)
横から更に光秀が揶揄う。
「う……、それは〜」
(美弥様、私がお教えしましょう)
三成が菫色の瞳を細めて微笑んでいる。
「三成くん、じ、辞退させて…」
その微笑みに怯える美弥。