第60章 曠日持久の心苦
(それを、政宗は…もっと長く……)
泣いて震える声をなんとか絞り出した。
「謝ら、ないでよ……。
あきらめても……良かった、のにぃ……」
そうは言っても、政宗が諦めた頃戻って来た私はどうしてただろう。
けれど、諦めちゃ嫌だ なんて言えなかった。
「諦めてもよかったのに…」そんな可愛くない言葉しか出て来なかった。
(だって、だって…だって……)
「……ぇぇぇ〜ん…ふぇぇ〜ぇ…ん」
辛くて辛くて、政宗の気持ちと自分の気持ちが重なって、悲しくて、申し訳なくて、顔を両手で覆って泣いた。