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《イケメン戦国》未来から来たお姫様
第58章 花雪の降る処
何処を辿ればまた向こうに行けるかなんて分からないけれど、ここにただ囲われているよりは行ってみようと思った。
踏み出さなければ、このまま、
立ち止まったまま、後ろにも前にも進めない。
(あの日の、あの雨が、私の覚悟を試してるんやったら…)
下は見ない、振り返りもしない。
(本当に私が、この家と、今迄の私と、
決別するのか、試してるんやったら…)
塀の瓦が崩れないよう、音を立てないよう、
優しく登ってしゃがみこむ。
(その為に、私をこの時代に戻したのだとしたら)
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