第10章 睦月の旅路(R18)
逃げようとする瑠璃の顎を掬い捉えると政宗は、頬から唇にかけて何度も口付ける。
ちゅっ、ちゅちゅっっ
ぺろっ
「ひやぁぁん」
耳を舐められた瑠璃がビクリと跳ねて声を上げる。
「あ〜、癒されるな。
お前が疲れてなくても、俺は疲れてる。
だから、甘やかさせろ」
政宗は無茶苦茶な理由をつけて、
瑠璃に口付けて絡んでくる。
「お前の可愛く鳴く声で疲れが吹っ飛ぶ」
「ん、ぅん、はっっ、はっ」
「だから、俺に鳴かされろ」
啄むような口付けはどんどん深くなる。
呼吸を奪うように塞がれた唇。
「んん〜っ、ぅんっ、んっ」
息苦しくて瑠璃は政宗の肩を押し返す。
しかし、ガッチリと抱きしめられ顎を捉えられていて、ビクともしない。
酸素を取り込もうと口を開くと、スルリと政宗が舌が口内へ滑り込ませてくる。
ぢゅ、ぢゅるっ、ちゅぱっ
「ふぁん、ンふぅ、は、はっ」
震えるのは身体なのか胸の奥なのか、
頭の芯が痺れて何も考えられなくなる。
瑠璃がそっと目を開くと、間近で目を閉じる政宗の端整な顔。
ギュと胸を掴まれた感覚。
(なんで、こんな…)
((気持ち、イイーー))