• テキストサイズ

《イケメン戦国》未来から来たお姫様

第52章 隔世遼遥




「ねぇ、瑠璃さ「うるせぇ‼︎」」
限界だった。
突然上がった癇声に、美弥がビクッと肩を竦めた。
「瑠璃、瑠璃、うるせぇんだよっ!」
「ま、まさ……」
「瑠璃が何処でどうしてるかなんて、
俺が聞きたいんだよっ‼︎」
「…え…」
言葉を続けられない美弥をその場に残して、
政宗は歩き出した。

(…クッソっつ💢)

しつこく問ってくる美弥への苛立ち。
突然消え、何処にいるかも判らない瑠璃への苛立ち。
どうすることも出来ないでいる自分への苛立ち。
そして、悲しさ寂しさ、心の痛み、
全てが滞積し、混迷とする。

(瑠璃っ…俺を残してっ…)

何も手につかない。



※癇声…感情に任せ激しく怒る声。
※滞積…胸にふさがり積もった思い。
※混迷…混じり合ってわからなくなる。
/ 1530ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp