第47章 (終章) 煙の消えた後
毎日こんな様子でも、
瑠璃は見舞いに来る者には、
終始努めて、微笑に徹していた。
(気が休まらない……)
内心、ウンザリだった。
そんな騒がしいある日、丁度
瑠璃の元に皆が集まっていた昼時のこと。
「あんた達…💢
騒がしいと傷に触るから、頻繁に来ないで!
瑠璃、アンタも、邪魔なら邪魔っていいなよ。
それくらい言えない程、優しいわけじゃないでしょ💢」
薬を持って来た家康に、瑠璃を含め一同、
一喝されてしまった。
「本当、見舞えば良いってもんじゃないでしょ…」
ブツブツと嫌味を言いながら、家康は
見舞いと言う名の邪魔者を追い出して行った。
そうしてそのお陰で瑠璃の部屋は、
ようやく静かになった。