第47章 (終章) 煙の消えた後
(弱ってる処、もっと見せてもいいのに…)
お前がまだまだ辛くて、不安で、
傷んでるのを見せない様にしてるって事。
解ってやるよ。
もう、見せてくれなくても、苛々しない。
今はそれも愛おしく、可愛らしいと思えるから。
瑠璃の扱い方も解って、俺も余裕になったって事。
「なら、政務に行かせてもらう」
意地悪を言えば、
「…本当に行ってしまいます?」
「あぁ、平気なんだろ」
恥ずかしそうに赤くなって、袖をチョッと掴まれ、上目遣いに見られた。
「…ダメ…やっぱり平気じゃないから……
政宗、一緒に、居て…」
(…あー…////)
そんなこと言われてグッとこない男はいないだろ?
確信犯じゃないのが可愛くも憎らしい。
最近は、瑠璃を攻略して、手中に収められるようになったと思ってたけど……。
やっぱり、収められてるのは俺のような気もする。
でも、それも幸せに感じる。
「居てやるよ」
ようやく、一件落着。
ようやく、笑い合った。